にごころ

お手柔らかにm( _ _ )m

KEY × 田中ロミオ 『終のステラ』感想

 ネタバレ有り、お気持ち垂れ流さないと他の作品にしっかり移れないのでしたためてみる。

 

 誤って開かれた未プレイの方のなかで、

田中ロミオさんの作品が好き

 → 迷わずやった方がいい

・『人類は衰退しました』のアニメはみた

 → 「妖精さんの、おさとがえり」 における わたし と 助手さんの硬派な冒険が楽しめたなら多分普通に最後まで楽しめる

・僕と同世代(年齢的に結婚してたり、子供が出来始めたりしてる世代)

 → 世代の間に挟まりかけの人には染みるものがある

な方だったら、体験版のダウソからオススメしたい。

 

◆公式サイト

key.visualarts.gr.jp

 

◆笑ってしまったamazonの通常版の感想

 

以下、自分用。

・プレイのきっかけ

 ブルアカのキサキ様二次創作を漁る中で、とある絵師のメディア欄で本作を見かけ、ぐぐる田中ロミオだ!しかもDL版2000円だ!安い!と飛びついた

 

・執筆動機

 プレイ後、神すぎてサントラ欲しくなったから中古の初回限定版を頼んだものの、ファッキン業者に引っかかり、サントラはつかないわ送料ぼられそうになるわでゴネたらamazon様の力でお金はマイナスにはならなかったけど、この作品を思い出すときに感動を邪魔された記憶で済ませたくないというお気持ち。怒りはネットの片隅に追いやるのじゃ...

 

以下、ネタバレ有。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--- 念の為のネタバレ配慮の壁 ---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆公式の田中ロミオさんへのインタビュー記事

https://fes2022.product.co.jp/visualstyle/interview02.html

 

◆参考になった方の感想

http://escapespell00x.seesaa.net/article/492571723.html

 人間とアンドロイドの境界 をしっかり言葉に直してくれてて、

 2週目すっきり読み直せて助かりもうしたm( _ _ )m

 

・本作への感想

 ネタバレなし感想だとamazon, dlsite, fanzaにお話, CG, 曲の素晴らしさを語ってくれてる方がおられるので、自分向けに読了してからも考えさせられていることをだらだらと。

 

 シナリオを読み進める中で思い出したのはテッド・チャンの言葉。

 SFに登場する人工生物は、ゼウスの頭から鎧をまとった姿で出現したアテナのように、完全な姿で生まれ出る場合が多いが、実際は、意識はそんなふうには働かないと思う。人間の心について経験的に知っていることをもとにしていえば、役に立つ人間を生み出すには、少なくとも二十年のたゆまぬ努力が必要だ。人工生物の教育にはそれより時間がかからないと考える理由は見当たらない。

 

テッド・チャン 『息吹』 作品ノート ■「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」

 

 上記作品を履修していたのもあり、お話の展開としてのジュードとフィリアの親子関係や、知性を育むことを目的とした旅の起伏だったりはわりとすんなりと受け入れられた。ラストシーンまで含めて、もっと驚かせて欲しかった、とかは微塵もなく、細部に至るまで納得しっぱなしだった。逆を言うと、人間に詳しすぎてむしろ引いた。どんな視点で生きていたら、こんな風に人間を浮かびださせることができるんだ...

 

 特に好きなのは、「Day 74 対峙」のシーン。

 ジュードの選択とフィリアの選択。

 

 ここがあまりに良かったので、最近子供が生まれた知人にオヌヌメしたら早速プレイしてくれた。別に子供に銃をつきつけて欲しいわけではない。

 合理的な考え方は感情を廃する。判断の要素として同じサイズに並べられ、優先順位を低く設定されてしまいがちな愛憎といった感情が自立のきっかけになる、ということ。ハッとさせられたところでもあるし、忘れてはいけないことだなと感じた。

 合理性は便利すぎる反面、正しく扱うために必要な現象学の主観や客観(あと還元)といった目線を知識として持ってないと経験的に「子供のため」を想像してしまう罠があるな、と未婚のおっさんながら思ってるので、何かの学びになってたらいいなと思う。余計なお世話ではある。(自己満)

 

 まぁ現実にあてがうには前提が違うかもというのはある。フィリアはAe型アンドロイドとして、人間を愛するように、人間に愛されるように作られ、設計思想に、言い換えると遺伝子に組み込まれた博愛主義に対しての、ジュードの選択(親子ではない運び屋と荷物の関係に再構成する)に自分の存在を否定されたように感じて生じた憎しみと、それでも撃つことはできず、ジュードを親として愛していることを自覚したことで、葛藤が生じて選択したわけで。リアルな人間が根本的に人を愛するようにできているか?については、アヴェロンの野生児のような話もあるし、言語のせい(後付け)かが僕にはわからん。

 ただそこらへんは、赤子は母親の腹の中で笑顔の練習をしてる、みたいな話もあるし、田中ロミオさんのインタビューにもあった「動物的本能ありきで、後付けで理屈を乗せたようなもの」な人間の姿をアンドロイドであるフィリアに重ねて見ることもできるという解釈にしてある。

 

 愛憎の解釈が合ってるかはさておき、世の中がどんどん丸くなる一方で、その内側で生きてるにしろ、憎しみという分かりやすい葛藤を生じさせるキーが使いづらくなるのって不便だなとも思ってしまった。葛藤もなく、選択が存在しない世界ってのは突き詰めると伊藤計劃さんの『ハーモニー』の世界を想像しちゃうけど、社会システムが追いつかないと案山子が増える一方なのよね...あの世界は感情すら記号にしてたけど。

 考えられる人を増やすってのは大事ってのは最近仕事で何人かに仕事を教えながら回さざるを得なくなったのもあって、対人折衝を考えるきっかけにもなってくれている。指示した内容の通りに動いてくれるのはありがたいけど、指示しなくてもやってくれる方がいいし。別に親→子に対して以外にも心を育むケースは存在するのもあって、おっさん向けだよなぁとも思ってる。

 

 人間とは何か? 心とは何か? については、まず僕自身はAIやビッグデータというワードがメディアで目についたときにG検定を取るのにAI勉強したら、ただの統計やんけ...とガッカリした後、『人工知能のための哲学塾』を読んで論理的に意識を作るのって無理では?というかコーディングされてなくない?ってなったことがあった。

 なので、本作のシステムとしてのAIの描き方には納得しっぱなしだった反面、リンクに置いた方のような

 ・感情の6情を持つ

 ・夢を持つ

 ・死を理解する

という自分が相手を人間と感じられる要素は考えたことがなかった。というか、個体の機能としてどうやったら意識が働くのか?の観点でしか考えたことがなかったので、自分は人間と相手に期待するときに何を思い浮かべてるのかを振り返っている。対人が面倒すぎて、そういう人もいる、で片付けがちになっていることもわかった。

 個人的には夢を持つ、というより意志を継げる、のがしっくりくる。個体として、未来を想えるのって余裕がないと生まれないし、社会あって、と思っちゃうので。なくても意志を共有できる、受け継げる素質のが人間に求めてるものな気がする。(だからSFが好き) あとそのうえでスカイ・クロラで描かれていた無限を引き受ける精神のが汎用的だなって思ってる。

 ただ捉え方が合ってない気がしてきた。上のようなものを考えるときは、意志を持つのに必要なものと考える方がいいのかな...そこが自分でも結構悩ましい。わりとハーモニー読んでから魂を擁護する言葉はやっぱなくね?と負けがちなので。そのうえで意志を持たなくていいことは贅沢だとも思ってしまう。今後もぼんやりと考えよう...

 

 あとアンドロイドに人間の自我を生成する下りで、粘菌による知能の構成にはぇ〜と納得しつつ、重力で制限が発生する部分に愛が感じられた。自己を縛り付ける土台があって、飛ぶことができるってのは最近だとCyberpunk Edgerunnersでもいい表現だなと感じたので。

 

 インタビューを読む限り、続編に期待してもいいのかな?と楽しみにしてるが、個人的にはエンディングで時間が表現されていたし野暮といえば野暮だけど、ジュードと別れた後のフィリアがどう悩んで前に進んでいるのか?がもうちょい知りたい。ただフィリアの一人称って形式だとどうなんだろうな...ver君目線で記録を復元して教えてくれてもいいし、そういう話も読んでみたい。

 人類より強固な体を持つアンドロイドだからこそ、永遠に向かいあう機械としての美しさを勝手に期待してる。

 

・書いてみた感想

 思ったより良きという感情がそのまんまで、自分の中のムズムズが書きながら解消できなんだ。ただ言語化できる気力が月曜が近づいてきて(ヽ´ω`)してきたのでまたじんわり忘れた頃に読み直して考えよう。

ブルアカ Vol.3 エデン条約編 3章 私たちの物語 の感想

 3章後編の配信 → 読了から2週間近く経ったのに余韻が抜けきれないのと、26日のイベ始まると面白かった〜に風化しちゃいそうでなんか勿体ないから、なしてこう自分に刺さってるのかな〜という備忘録を残すスタンス。

 知り合いにやってる人居なさげだけど、念の為3章までのシナリオのネタバレやスクショを含めてまとめたいので、誤って開いた方はvanitas vanitatumってことで一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--- 配慮の壁 ---

 

 

 

 

 

 

 

 

とはいえ、ネットの隅っこながらも公開するのならば、

 

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■アイスブレイク的な

 ネタで「劇場版 ブルーアーカイブ エデン条約編 ~ 私たちの物語 ~」って書き込みをみたが、あれドラクエでいう「DRAGON QUEST Your Story」味があって笑ってしまった。ちょっとだけ不安になる。観てないんだよなぁ...評価で敬遠しちゃった悪い癖ががが。

 

 

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■ロールケーキ的な

 ローソンのうさぎがプリントされた縦細長ロールケーキ美味しかったことを思い出した。抹茶味とかもあった気がするけど、普通のしか食ってなかった気がする。

 あれならミカちゃんの口に押し込んでも...ヘヘッ...イイヨネ...(デスピサロの構え

 

 

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--- 閑話休題 ---

 

 

■はじめに

 読み終えた直後はなんか感動したぁ〜〜〜って衝動は置いといて、セイアやミカにナギサ、アズサもハナコもヒフミもコハルもアリウスも現代人もやられがちな合理性の罠(何でもかんでも客観視は不可能)に対して、ヒフミが示した未確定である未来はこれから描いていくという眩しさに少年漫画味を感じてた。(努力・友情・勝利)

 ただなんか感想としてルーが足りてない感じがあって、何を忘れてんだろーなーということで頭から読み返してた。大柴のことではない。

 忘れてたのは、プロローグのここの話。

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 ブルアカにおける選択とは、ルート分岐による並行世界のような可能性の話ではなく、「あなたにしかできない選択の数々」の言葉のとおり、個人が自らの意志で行動を成すこと(自由意志)を指している、と思ってる。

 この自らの意志で、というのが肝なのに、我ながら楽園の是非を問うテーマへの展開で収まりがいいからヨシッ!(現場猫)ぐらいにしか見えてなかったのは反省しておきたい。思い出したのはイノセンスを土曜に観直したからだけど。

 

 エデン条約編 2章ではアズサとハナコが主にそれを示してくれた。

アズサはキヴォトスの混沌を望まずアリウスからナギサを守ると決め、

ハナコは嘘と偽りで飾り立てられた世界の真実を解き明かそうと行動した。

 

 ではエデン条約編 3章ではどうだったのか?(長いので後編だけ)

 

 

■ざっくり後編の展開まとめ(補習授業部のみ抜粋)

 (前編)

 → アズサ アリウスに凸(1回目)、アリウスの目的を知る

 → アズサ ゲヘナとトリニティの砲撃に紛れ、逃亡する

 → ヒフミ, ハナコ, コハル トリニティ学園前にて、それぞれの持ち場に別れる

 → ハナコ シスターフッドにて指揮を執る

 → コハル 正義実現委員会 たらい回し(1回目)

 → ハナコ シスターフッドの分析結果から推理、自分では解決策がないことを悟る

 → ヒフミ アズサから呼び出され、感謝と別れを告げられる

 → アズサ アリウスに凸(2回目)、ペロロボムを起爆

 → アズサ 「私は......もうこれで、二度と......」のシーン(ツイッターのとこ)

 → (先生) セイアが未来を観ていないことを指摘し、現実に戻ろうとする

 → ハナコ クーデターを止めに行くも、ティーパーティに捕らえられる

 → アズサ サオリの無事を知り、立ち上がる(どうやって?)

 → コハル 正義実現委員会 たらい回し(2回目)

 → (先生) 起床

 → コハル ミカがティーパーティの主戦派にやられているのを守りに入る

 → (先生) やべぇ顔してる

 → コハル ミカの独白を横で聞く

 → (先生) 東奔西走 (時間の流れが?ゲヘナとトリニティを往復してない?)

 → (先生) ヒフミ, ハナコ, コハル トリニティ学園前にて、アズサを助けると決意

 → アズサ 古聖堂に向かいアリウスと対峙(3回目) 

 → アズサ アリウスにやられる→ヒフミ登場からアビドス参戦

 → ヒフミ ブルアカ宣言

 → (ry

 

 

■3章後編における補習授業部の選択について

 胸?に穴を空けた状態で年を越し、先生が動きだすのはエピソード16の最後の最後。

それまでの補習授業部は、

 アズサ, ハナコ : 行動を起こす

 ヒフミ, コハル : 行動を起こさない

と対極的で、主に2章で学んだ二人によってシナリオが展開される。

 

 アズサはアリウスが手に入れたユスティナ聖徒会の脅威を察し、サオリに告げられた(律儀)人殺しによる世界を救う道を目指す。

 ハナコも同様の脅威を察したものの、かつてのアリウスを知っているからか、対抗策が思いつかず膠着状態に陥る。

 

 予知が可能なセイアが語り部なのも相まって、さも未来は悲劇に収束すると言わんばかりに世界の悲惨さを味わわせてくれる。

 

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 決め手はアズサの決意を示し、ユーザーの涙腺を瓦解させた、ヒフミへの別れを告げるシーン。

 アズサの語る「本当の私」。そして、ヒフミが語る「普通の私」。

 

 アズサの覚悟は、後のペロロボムから分かるとおり、たとえ自らが元の暖かな世界に戻ることができなくても、大切な友達が生きている世界を守るという自己犠牲の精神だ。ただこの自己犠牲には後のヒフミが示すとおり何かが欠けている。

 アズサがこの判断に至った経緯は明確で、「人殺し」である自分は「普通」のヒフミと一緒には居られないという理由である。一緒に居るとヒフミにとっての「普通」、アズサにとっての「かけがえのない日常という奇跡」の光を自らが潰してしまうかもしれないという不安が彼女をそうさせたように見える。

 感謝を述べ終える際に見せるアズサの顔は朗らかだ。彼女にとって、補習授業部で学んだことはまぎれもない真実であり、「人殺し」である自分が同じ「人殺し」であるアリウスと対峙し守ることは善いことであり、その結果、ヒフミ達が「普通」に生きられるのならば、それは美しいことだからだ。

 これがアズサの取った選択。彼女が自分よりも大切に思えた価値のあること。

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 では対してヒフミはどうだったのか?

アズサの口から「人殺し」という言葉を聞いただけで身を強張らせ、「平凡で優しい」と言われる自分では何もできないと思い、先生やみんなとなら方法がある、としか言えず、自らを拒絶するアズサにこの場では何も示すことができなかった。

 ヒフミはキャラストでも語られるとおり「普通」「平凡」が強調されるキャラではある。ただ彼女の秀でる優しさは以下の発言からもよく分かるし、2章で模擬試験を作るために遅くまで頑張ったところやハナコへの配慮、他にもエトセトラで伝わっている。

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 エデン条約編と冠するとおり、ここでは居場所が強調される。

アズサが線引した居場所を乗り越える術を普通で平凡で優しいヒフミは持ち合わせていなかった。

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 自分的にはここが一番好きなところで、ヒフミは若干卑屈にも見えながらも、「普通」「平凡」という言葉を使い他者と比較し続け、それ故に彼女の世界は常に誰かと共にある。それが当たり前になっている。

 だからこそ、アズサに一緒に居られない、と言われたとき、ヒフミの中の当たり前が崩れてしまった。ヒフミには誰かと共に居られない世界なんて考えられないからだ。

 

 こういった自らの当たり前としている価値に対して疑う機会を得て、本当の願いは何なのか?を問いかけ、自らの信じる価値を更新し、それに基づいて行動すること。この工程があって、人は自らの意志で選択した、と言えるのではないだろうか?

 

 ヒフミの場合、ここまでで疑う機会を得るところまで来ている。次に必要な願いを求めるのに、名アシストをしてくれたのはコハルである。

 いやほんとコハルちゃん大成長すぎてほんと嬉しい。

だってこれが

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これである

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 コハルも3章後編ではずっと迷いに迷っていながらも、リンチされるミカを見て、自らの正義を思い出し、ミカを守り、ミカの独白を聞き、学び、それを友達に伝えられるようになった。ミカの独白のシーンの終わりでさらっとコハルの立ち絵だけ出して、ここにつなげるの演出うますぎでは?

 あと地味にヒフミにコハルが伝えるシーンで、ハナコが言葉を返しつつ、表情が柔らかくなっていくの凄い。ヒフミだけじゃなく、ハナコもきっと気づいたのよねぇ...

 

 と、ここまで来て、ようやくヒフミも覚悟を決められた。エピソード19である。痴呆症になった時に見返すリストに入れておきたい。

 

 ヒフミが願ったもの、友達と共にいるために更新した価値は物語を読むとそのまま書いてある。「普通」では共にいられないなら「特別」になってしまえばいい。好きな友達と好きなままで一緒にいられる、そんなハッピーエンドが欲しい。それだけのこと。

 ほんとここ声付きで素晴らしかった...cv.本渡楓さんの名前を覚えました。bgmのConstant Moderato(piano solo ver.) にスチルと相乗効果が半端ない。暗く、重々しい、陰鬱とした世界の中で、たった一人きりの願いだとしても、誰もが笑顔でいられる世界を望む。あまりにも眩しい...

 あと個人的には、このヒフミの宣言をセイアやミカがどんな表情で聞いてたのか?が気になる。

 

 アズサもきっとヒフミの宣言で気がついたはずである。何よりも祈りがすべての始まりだということ。

 

 この宣言の後、アリウスに先生が答えるなかで、プロローグの経験と選択の話の後にある「責任を負う者」について、話がつながってくる。ほんとエデン条約編まで込でブルアカ第一部完って感じよねぇ...いや信じてよい1年だった。素晴らしい。

 

 

■おわりに

 雑な感じになってきた、けど疲れたからよしとする。

なんとなくぼやぼやしてた衝動は失せたからいいんじゃが、アリウスが習った憎しみだとか、自由意志の重めなテーマが今後も来るんだろうな...と思うとわりともなくエデン条約以上の災厄は来るんだろうな感が拭えない。

 今んとこ一番不安なのユメ先輩の遺体がどうなったか?だけど、救いはあるんでしょうか...?

Outer Wilds: Echoes of the Eye をクリアしたゾンビの雑記

Outer Wildsをクリアすると呼吸難になるわけですが(定説)。

ありがたいことに感想をTwitterやらnoteにふせったーで探したり、ようつべでプレイ動画を出していただいてる皆様の(反応の)おかげで呼吸ができているのもあり、自分も一応残しておこうと思った次第。

書くまでもなく、「Thanks for Playing」を体験した方でお暇なら読んでください。

どちらともなく、自分用です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

----- 配慮の壁 -----

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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■はじめに

Outer Wildsの最初にして最後のDLCの内容になぞらえて、スライドリール方式(スクショのベタ貼り)で単に「このシーンがエモかった...」って顔文字添えて終わろうかと思ってたけど、プレイしていて考えさせられることが多かったので言葉にする。

(ホラーとかホラーとかホラーとかね)

 

言葉を読むという行為は書いた人との対話である、っていや当たり前のようだけど、DLCではシカ(囚人)と対話できるのは最後だけで、基本はすべて映像を観るだけ。

押井守の映画50年50本』を読んで意識したところではあるが、「映像は冷静な表現」というのを思い出した。

 

映像は、実は感情とほとんど無縁だからね。映像自体は、とっても冷静な表現なんだよ。常に客観性があって、言ってみればクール。これにどうやってパトスを吹き込んで映画にするか。僕の言葉で言えば「魂を吹き込む」。これは音楽にしかできない。

 

押井守の映画50年50本』1968 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト

 

Nomaiの残した言葉には、彼らの主観を感じさせてくれるおかげで、愛すべき先人としての像を勝手ながら抱いてしまってたわけだけど、今回の映像主体の演出では夢に潜り込んだ後のホラー要素も相まって、シカ(種族)を理解するきっかけが掴みづらかった、と感じた。

囚人と会った瞬間を思い出して欲しい、手を伸ばされて僕は普通にギョッとした。

 

ただ...その後の映像を介した、「彼らのその後」を共有したシーン

(BGM: Echoes of the Eye)

 

あの、エモさよ!!!!!はぇ〜〜〜〜〜ありがとう!!!!!!!!!

瞬間最大風速が凄かった、あのシーンはね...いい...(言葉にできない)

俺も虚空に叫ぶわ(書くことで)

 

クリア翌日の仕事中のbgmとしてずっと流したし、なんなら今書きながら流し続けてる。

 

 

(閑話休題)

 

 

衝動から先にエモかったことを書いてしまったが、

Nomaiと違ってシカを辿る旅路は、あえて理解を得られないように仕向けられている、と思ったわけです。

 

他の方も書いてたが、本編と先に進んでる際のディティールが違うというか、

Nomaiを辿る旅路は、

 世界を知る構図 = 自分の旅路 = もはや自然現象と化した、かつてのNomaiの旅路

になっていて主観的な経過の追い方(未来につながる方向へ)ができてた気がしたが、

 

シカを辿る旅路は、あくまでシカの選択の末路 を辿る以上の先はなく、埋め込まれた意図(悪意)という人工的な檻に囲われていて選ばされてる感じがしていた。

 

まぁ自然だの人工だのといった分類は『日本人の身体観の歴史』『身体の文学史』で齧った程度で、「意図を感じる」ことが予測できてしまうと抵抗感を感じる、人間の仕様だから仕方ないとして。

 

シカが宇宙の眼に抱いた『恐怖』 = 宇宙の眼の仕様(世界を再構築する)に近しい、言い換えるなら嫌悪感が進んでる最中纏わりついていたとも思う。

正しく良い結果が得られると思いながら先に進めさせたくなかったのかな...って感じ。言葉にすると、エンタメとして提供されているものとは思えないなw

 

ただそれがあるから、周囲に蔓延した『恐怖』を知りながらも先に進むことを選んだプレイヤーとシカ(囚人)は同志だもんねぇ...その暗さがないと成り立たないし、あのシカ(囚人)の咆哮があるわけで、いやほんと難しい。

よくわからないけど、感動したからマシュマロをダースで贈らせてくれ。(思考放棄テロ)

 

 

■副題: Echoes of the Eye について

DLCが発表されたときは、宇宙の眼と量子ゆらぎに纏わる何かか?いやどうやって話にするんだよ、とか思ってたけども。

終わってみるとタイトルの通りだったw

 

語るまでもなく、HearthianとNomaiを繋げた宇宙の眼の一瞬の鼓動、シカ(囚人)の選択。

いやほんと、確かに本編で眼の信号が途切れた、という記載はあったけど、そこからこの膨らませ方は半端ない...あの一瞬が今を紡いだと分かるエモのエネルギー大丈夫か?

宇宙が膨張して破裂しても文句言えないだろう。

 

ほんとに良かったのは、ここで知ることのできた事象は、紛れもなくOuter Wildsの世界の話であって、シカもOuter Wilds Venturesの一員だったということ。

宇宙は広いし、まだ見知らぬ同志がいるかもしれないけども、これ以上が考えられない美しい話だった。

 

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思い描いてた以上だったと思う。

 

 

■夢の話1(ホラーなところ)

クリアが1週間以上遅くなった要因。

祖父母の家が隣30m先で街灯なし、空気が綺麗(田舎の綺麗な言い回し)なのもあって、明かりが何もない時の暗さ(屋内・屋外)は知ってるんだが、屋外ですら明かりがないと一寸先は闇ってのはねぇ...無理です。

視覚と聴覚しかないからね。ガンマ値上げました。

というか人間の眼はもうちょい性能良いでしょ。Hearthianは4つもあるのにピント合わせられんか??

 

とまぁ思うところはあるけど、クリア後に考えるとゲームの一番の確信部分であり、シカの選択に何も言えない自分でもあったりする。

自分は怠惰なので、仮想世界で心地よく生き続けられるのはいいな〜程度だが、彼らは故郷を失い、未来がないことを知ってしまった故の行動なのよねぇ。

いやほんとプレイヤーの行動テロすぎるでしょ。唐突に部屋のブレイカー切って侵入してるわけだし。

 

書いててちょっと気になってきたけど、シカ(囚人)がそれでも!を思えた根拠というか匂わせというか、何かあったりしたんだろうか。

最後の台詞で昔は〜みたいなのはあったけど、それ以外あるのかな?後で調査しよう。

 

 

■夢の話2(仕様通りの設計です)

つくづくOuter Wildsの製作者は「世界」の構築が上手い、と感じさせてくれる。

初めは透明な道とかありなの!?と思っちゃったけど、いや確かにあれは物理世界のシミュレーション結果じゃないってだけで反論ができないw

 

物事の確かさを示す根拠は見えているだけじゃ足りていないのよねぇ。

ズル!って気持ちよりも、要件定義から理解して仕事を進めてください、という感じなので説明足りてないですか!ってなりがちな部下の気持ちになってる。

(事象に対する姿勢として、前提に合わせましょうというお叱り)

でも全部説明すると理解に近づいてくれないんだよね...難しいね...

 

 

■宇宙の眼の追加演出について

シカとの繋がりは墓荒らしとして描いたセンス、パナい。

3つの種族の思い出の火を落として、自分に問いかけさせる構図がほんと良い。

自分の火すらを落とした後の影、鏡にだけ映るシカの残滓、暗闇に向かい合ったことで知ることのできた、という感触と花を添える演出での弔いは美しい...強いて言うならカメラの角度的に墓と花と星を映してスクショさせて欲しかった。

木が重なってたり、そもそも縦に足りてない。ぐぬぬ

 

ちょっと思ったのが、鏡に映るシカは角が折れてないんだよね。

あれは宇宙の眼に絶望した時の長老?的な偉い人だったのかな?

 

あとシカ(囚人)と交わす最後のシーンの言葉が心に残った。

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「私たちの恐怖があなたの心を汚すことはないと約束することはできない。」

 

『恐怖』という理屈でなく本能に起因する衝動が誰かを傷つけてしまう。という引け目。自分たちがその先を望まなかったことへの罪の意識。分からんでもない。分からんでもないけども。

 

でもさぁ〜一人で階段先に上がっていって、一緒に川下りしたかった、なんて言って来るやつほっとけるかぁ〜〜〜???

うるせぇ行こう!(ドンッ!!!)以外に選べないでしょ...

 

 

■なお、懺悔

ここに、興味本位で一度、シカ(囚人)の真ん中の選択肢を選び、後悔して速攻でもう一回クリアし直したことを告白します。

UndertaleのPからGぐらいの気分の悪さだよ。俺が悪い。許してくれ。

 

 

■絵的にすこなところ(スクショだけ)

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自撮り

 

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運送中

 

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星は見えない

 

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キャンプファイヤー

 

■さいごに

作ってくれてありがとう、Mebius Digital

 

ブレイブリーデフォルト2 の感想のような雑記

さっきクリアして悶々してるので、書き出して忘れる。

今の気持ちを例えるなら、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの外伝は面白かったけど、本編の劇場版はつまらなかった、に結構近い。

なお、ラスボス寸前のネタバレから記載するので、間違っても未クリアの人は読まないでください。

 

あと僕はBDFFやセカンドはやってなくて、2が初めてなので、にわかに書く。

いやシリーズ経験者がどうとかって話にするつもりはないけどももも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--- 念の為の念の為 ---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ざっくり振り返り

1章: 風のクリスタルに見初められ、スローンさんが犠牲になる

2章: 水のクリスタルに見初められ、水不足成り上がりバーサーカーを処す

3章: 土のクリスタルに見初められ、芸術が倒壊する

4章: 火のクリスタルに見初められ、宗教裁判を暴き、竜がやられる

5章: 各地の手先を屠り、戦争に入り、犯人(姉)が分かり、姫が犠牲になる

 ここだけ異様に要素多いなおい

6章: ヤミノヒトミがっょいことが分かり、cv.ゆかなが引きこもる

7章: 上書きして、倒す

 

■何が気に食わないのか?

全体を通して、薄いこと。いやこの感想が薄いが薄いと感じたもんは薄い。

 

薄さを感じるお話の要素は以下だと考えている。

・ミューザ崩壊の発端になるエドゥナの人間への憎しみはどこから始まったのかが不明

 いや昔は人間好きだった、とかじゃなくてさ〜

・欲望を誘発し、力に溺れる人を惑わすアスタリスク自体の説明がもっと欲しい。

 1~5章と敵でその様を示したのは納得してるが、

 アスタリスクそのものがなぜ存在してるのかがわからない。

 そういうジョブシステムなのかもしれんがそういうことではない。

 あと力は人の意志で〜とかを思うなら薬師や竜騎士を取る理由が見当たらない。

 善人と思える相手なら力は分散するべきじゃないの?

・魔導書と本編のストーリーがよそよそしく繋がってる点

 もともとエルヴィスが目的にしていた魔導書の解析にて、ときたま再現される記憶の

 描写の意図と5,6章でヒロインを守りきれなかった描写の意図が合っていない。

 魔導書が世界を記録してるから再現可能かどうかではなく、なぜその場面で

 その記録が再現されたのか?が読めない(ように感じた)

 その都合の部分がラスボスの意図(貪欲に世界の情報を食い散らかす)

 であるなら納得だけど、それならそういう描写を入れてくれ。

 物語を展開するのに渋々描いてるようにしか見えない。

 

演出面も結構気に入っていない。以下。

・世界の外から参入した主人公の設定。

 船乗りの要素、最後の離島やスリープの探索以外に必要なとこあったか???

 プレイヤーを意識するならもっと記憶喪失でいいと思うけどなぁ...

 他でもない「あなた(プレイヤー)」がそこにいて、先に進んでこれたから

 終わりを迎えることが出来た、という点を世界の外を描いて見せるならば、

 主人公キャラに余分なものをつけずに、観測者だけにすれば良いと思う。

 最近だとグノーシアを見習ってくれ。

・魔導書の扱い。

 7章入るための仕掛けはすこです。

 が、普段セーブしてるのが魔導書って思える要素あったかな...?

 皆察してるの?コミュ力おばけやん。

 魔導書を世界の記録を行える媒体として、統一感をもたせるなら

  プレイヤーのセーブ

   → エルヴィスの旅日記として記載してる 

  アスタリスクで再現される記録

   → ユーザーが保存していない過去の光の戦士のデータをロードさせる

 とかあっても良くない?って思っちゃう。

 あくまでプレイヤーとか世界の外からしか記録できない媒体と仮定して、

 BD2の世界にいる人が上書きできない理由を作らない理由が分からん。

 『王道』って言葉も便利で困るが、そういうもんだからと説明を端折ってる箇所に

 ゲームの仕掛けを入れないで欲しいな...

 

■他雑記

他にも書きたいこととして、ストーリー描写で時間の経過が無視されてることが

そこそこ気に食わないが、↑にまで書いてみて、おそらくJRPGは寄り道するのを前提にしてるから説明いらんやろ^^的に思ってそうに思ってる。

ファンタジーがどうかではなく、戦争を描くのに国と人の関係を事件だけにフォーカスして書くのはもう難しいと思うけどなぁ...多様性(便利ワード)の世の中だし。

 

■テーマについての邪推

とか色々書くだけ書いてみて、BD2って『従わない勇気』を描きたかったのよね?

という確認がしたい。

 

各章を振り返り、

0章: ミューザを捨てて、生き延びる姫の葛藤

1章: スローンを置いて、生き延びる主人公達

2章: 王子や盗賊の暴走を止められなかったニコルや宰相の葛藤

3章: 娘を守れなかった夫婦とガラハード達の思いが餌にされてるところ

4章: 真竜信仰と裁判 マルファが拷問されてる(謎) 

5章: 狂王を止められないロンズデイル, (おそらく)ヤミノヒトミに飲まれた姉

とか近くにいれば後からどうにかできると思ったらできなかった、

とか従った方がマシだと思ったらそうじゃなかった、

という話にそういう意味を感じてるところはある。

 

これは自分が読んだことのある本だと

 「80年代の思想」は「現状」に対して「批判的(否定的)」でした。
 「90年代の思想」は「現状」に対して「関与的(留保付きで肯定的)」だったと思います
 「ゼロ年代の思想」は「現状に対して「受容的(肯定的)」です。「ゼロ年代の思想」は「世界」を「変革」しようとするのでも、「世界」を「記述」しようとするのでもなく、この「世界」を「甘受」する、こう言ってよければ「受け流す」だけです。それは「世界」も「社会」も変えもしなければ分かろうともせず、ただ「こうだからこうなのだ」とトートロジカル(同語反復的)に頷くことから始めます。

 こうした事態は「ポストモダン」が胚胎した、あの「80年代」にこそ源があるのだということです。「ポストモダン」は「大きな物語」の失効により「小さな物語」が散乱し、氾濫するさまを、希望に満ちたポジティブな像として描き出しました。
 しかしそれ以降、多様化と多元化と複数化と相対化が、ひたすらどこまでも進み、どうしようもなくなっていた「90年代」は、かつての「理念 = 理論 = 理想」の位置に「リアル」を代入することで、その悪しき「リゾーム化」を押し止めようとしたけれど、「ポストモダン」は、その「リアル」さえも相対化してしまう。じゃあもういっそ、このどこまでも続く相対化(ポストモダン)を丸ごと認めるしかないのではないか、ということです。 

 

佐々木敦 『あなたは今、この文章を読んでいる』

あたりの考えに対する話なのかな?と思ってる。

それぞれの価値観に対して、自分の足で立っていると思えることが求められるのは現代的なテーマだよなぁとは思ってるが、ラスボスを世界(に引っ張られて情報を食い散らかす化け物)そのものにして見せちゃうのはニヒリズムすぎるというか、古き良き魔王を倒すRPG感はそこでは使うべきじゃない気がするなぁ。

そもそもラスボス戦の演出でもあったが、記録から消されることが問題なんだろうか?

 

どっちかってっと、誰にでも潜む欲望に一人で負けず、誰かと共に歩み続けたいと願うそのための力を行使するための戦いであって欲しい感じがある。

アスタリスク自体をラスボスにした方が良かったのでは?という見解が出てきたところでもはや感想ではなく、願望になってきたし、そこそこ解消したから〆。

 

でもいうて65時間遊んでるからな。

普通にジャマーとかたいあたりゲーとか言われて敬遠するのはもったいないような、

ゼノブレイドをやってくれ。

今年こそ振り返ってみるテスト

 去年のBL●GTYを観て、来年は自分も振り返ってみようかなぁと思ってた年越し3時間前。間に合わなさそう()

とはいえリアルな話とか見返したときですらつまらないから、記憶を失ってももう一回触れたい作品だけメモる。なお、ネタバレには配慮しない。めんでぃーからな。

 

 

 

■2020年の振り返りメモ

・オクトパストラベラー (2月, 3月)

未だに何故あんな面白かったのかがわからん。

各1章までは死ぬほどつまらなくて攻略サイト観て早々にクリアしちゃおうとしてた。

とはいえそこでパーティチャットのことを知って、キャラの間の繋がりを脳内補完できるようになってから、8人の旅を意識できて楽しかった記憶はある。

効率的にはテリオン主人公が一番良いけど、トレサから反時計周りが一番しっくり来る。いやテリオン1話は流石に覆せないが。

 

2章からBGM『バトル2』の盛り上がるタイミングとBPが溜まってアレコレできるタイミングが合ってて、開放感マシマシで戦闘が楽しくなってきたのも良かった。

一番好きなのはハンイットで豪武将にした。オルベリクは剣一本だからルーンマスターで聖剣伝説3のデュラン(闇)みたく属性ばらまけるようにしたかったけど、流石にトレサが強すぎたので盗賊させてた。ナイフも刃物だしセーフセーフ。

 

裏ボスが裏ボスしてて、たしか3時間ぐらいかかって倒した記憶。

平均Lv.55ぐらいで飛び込んで58?ぐらいで戦ってた。第二形態の初撃で死にかけたのが一番焦った罠。8人の旅を1本に束ねるお話があって、旅が終わってしまった...感にげっそりしてた。

個人的にはハンイット4章のプリムロゼとのパーティチャットが好きだったので、旅してたついでに世界を救ってた、だけであって欲しさがある。8人の旅が目的みたいな。

小説版が最高で、テイルズのテントみたいなシステムで会話がもっとあったらときめきが止まらなかったのだけどももも。

 

ソシャゲでハンイットが出て叩かれてたけど、あれ多分8人の主人公を「英雄」扱いしないで欲しいからじゃないかなーとか思ってた。あくまでプレイヤーの分身だからな。

アイコン扱いにはしないで欲しかった。

 

引いたけど。引いたけども。ぐぬぬ

 

 

旅してぇ〜と思うきっかけになってたけど、逆に何をもってして旅してるって思えるんだろうな?とかを考えられるきっかけにもなってくれて、テッド・チャンの『息吹』読んだばかりだったから、自由とは...?みたいなことに興味が出るようになった。今もわからん。

 

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝(3月)

全人類見て欲しいやつ。

以前もDéracinéで思わず書いてしまったが、ジョーセフ…キャンベルが語った『永遠』の捉え方をこうもシナリオに落とし込んでるのを観て、私は非常に満足した。

本編の映画の話はしない。ネット民の評価の高さから音楽性の違いしか感じねぇ。

 

 

・劉慈欣『三体Ⅱ』 (6月)

中国の大作SF小説の2/3番目。歩きkindleの化身と化していた。(はた迷惑

宇宙外生命体が存在する、としたときに生じる宇宙像を描ききったスケールが半端なかった。いや思い出せと言われても、さっと出てくるのは墓に蟻が乗ったくだりからの最後の戦いがあまりに印象強すぎて、人類への震えを覚えた。あまりにかっこいい...

新年の楽しみの一つは3巻が出ること。ほんと楽しみやが。

 

 

・アンリ・ベルクソン『時間と自由』, 竹田青嗣『はじめての現象学』(3月~8月)

買うのは2019年に買ってたけど、一回読んでワカラン!で投げた奴。

ここらへんは三宅陽一郎『人工知能のための哲学塾』からの派生。

 

『時間と自由』が真面目に分からなかったため、思想を考える方法を知るのに→を読んだ。今でも分かってるとは言えないけども。

 

現象学から学べた点は主観と客観の扱い方と、人間らしい価値観の3軸(真偽, 善悪, 美醜)について。

ベルクソンから学べた点は、端的に言えば、人間の思考の中にも時間と空間が存在するということ。

 

前々からハマっていたものごとから離れると二度とかつての熱意?のようなものを覚えることがないことには疑問があって、そこが氷解しただけで今年はえらい(えらい)って感じ。

今まさしく月ごとに振り返るように、「かつては」質的な体験だったが、量に還元されていることで、俺はあのとき楽しかった〜を隅々まで思い出せていないということなのよねぇ...いや何を今更?とか思われるとアレだが、俺には結構衝撃。

この量的に捉えて、「比較可能」にするというのがネックで、ここが現象学の主観と客観の使い方が分かったおかげで先に進めた。なんでもかんでも客観視は不可能ってことがわからないとわからないというかなんというか。

 

ちょい気になるのが養老孟司『日本人の身体観の歴史』『身体の文学史』で語られてた内容の通り、これそのまま「モノコト論」?だったか、「型」の話と合致してる気がするのよねぇ。

思想があって社会がある、のは当たり前として、社会性を保つのに人間一人ひとりが量的に、誰かにも確認が取れる形でしか考えられないことに多分病める。

ヤンでくと伊藤計劃『ハーモニー』の通り、自由意志が要らないことに繋がっちゃうわけで、実際その通りなわけではある。

 

話はそれるが、今年の結論としては、自由意志は存在しない、でいいと思っている。

が、意識は社会の産物だとしても、意識を経由しないと魂というか核に触れる術を失うってのを危惧するべき話に次はなるはずなのよねぇ。

意識とか魂とかが何者なのか?ではなくて、ベルクソンが言ってる(気がしてる)通り、物事の相関を得ることが目的で、多様性とかいう何でもワードもN:1の関係で代替可能で生存的な仕組みのうえでの思考だと思っちゃうのよな。

私でなければ〜みたいな人から、私でなくとも〜とがスタンダードに変えられる日は、当分ないんだろうけど、その前に色々と終わりそう。

 

 

スカイ・クロラ (8月)

伊藤計劃が好きなんだけど、押井守は調査してなかった人。

ふと映画観て、前はつまらなかったのに今はオモローとなり、

機動警察パトレイバーを観て、設定資料集とかも読んだ。

押井守の映画50年50本』に手を出して、映画(というかコンテンツ)そのものは冷静な表現である、ということに結構感銘を受けている。

音楽あって、作品の中に時間の経過を感じることができるってのは意識してなかった話だった。

 

スカイ・クロラ自体は昨日も観たが、なんか好き。としかまだ言えない。

ざっくり言うなら、描かれる人の在り方に違和感がないところが好きなんだけど、イノセンスとかビューティフル・ドリーマーとか過去作よりも洗練されてるように見えるのよなぁ...扱ってるキャラやらは違うのに根幹がまったくブレてないのが怖い。

 

脱線その2だが、映画観たときの感想で、世の中の人はやれ俳優●●が〜とか車とかのオブジェクトの質の凄さに感銘を受けてたりするのがすごい。

ただその手の話をするときに引き出せることはすげぇなぁとは思ってるけど、どのシーンでこうだったから最高だったみたいな話が僕はしたさがあるけど友達いねぇからな...掃き溜めに書いてこ。

 

 

・Outer Wilds(10月)

思わずはてなに書いた程度に面白かった奴。

ほんと年末に取っておけばよかった...「労働」を実体化できたら腹パンじゃ済ませねぇからな。

ちょうどこの間、友人に会った時にも勧めてみたが合うと良いなぁ...

 

Outer Wildsの面白さも量的に考えるなら、Nomaiの謎っていう穴ぼこを一つずつ埋めていくことで、Nomaiが望み、知らなかったことに辿り着く過程が面白かったといえなくもない。

けど、そこだけだとやっぱり他の作品でも良い(ミステリー小説でええやん)になっちゃうから、人に話すときはもっとほかの言葉を選べるようにしていきたいところ。

 

これも三体のスケールの大きさと一緒で、生命の螺旋(生成と消滅)を感じられるところが好きなんだとは思うけど、この言い方ですらネタバレちゃうん?って思っちゃうのよねぇ。

インターステラーあなたの人生の物語もののあはれ、とかetcで語られる良いSFって気持ちが時間を超えて永遠になるところが何よりも儚くて美しいけど、そのディティールは言葉で表現する方法がないから物語にしてるわけで、やってくれとしか言えないのは語彙力が足らん言い訳なんだろうな。ぐぬぬ

 

 

■来年

あと30分になってしまった。

知りたい方向は多分ぶれず、楽しく作品に触れられる方法として、物の見方を増やしていきたいところ。

次はデザイン自体とかナラティブ自体とか調べて...みたい...ような気もする。

ただ多分哲学とか思考についての本読んだほうがいいんだろうな...畑違いの根っこがわからなくて、頭に残らなさそう。

 

あと働きたくない(平常心)

 

 

Outer Wildsをクリアすると何か書きたくなるのでで

すげぇもんをやった、俺はえれぇもんを見た。

といった満足感が人に話したい欲を駆り立ててくれたものの、

吐き出す先がねぇので書かざるを得ない。

いやほんと、明日仕事したくなーーーい(平常心)

 

なおOuter Wildsのゲームデザイン上、進行 = 世界の真実の構図であり、

ネタバレしないで書くのが無理なので、「Thank for Playing」を見た人だけ見ればいいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---間違って開いた人向けの配慮の壁---

 

 

 

 

 

 

 

 

■特にすこなところ

SFというジャンルは大抵分からんが壮大だったり、現実世界と共通する物理法則なりがあれば思考実験の場としてSFといっても差し支えがないといっても差し支えがないわけで(違う

 

ただ一貫して言えるのは、描かれる世界の生きた原理、法則、

真理を追いかける意志そのものが受け継がれていくことにSFしてるなと感じてる。

(というかそういうのが僕は好きで、原理や法則が真実かどうかは関心が薄い)

 

Outer Wildsでは、Nomaiという種族が宇宙の眼の発した信号を追いかけて、

遠いところからこちらの星系まで来た、という形跡が残っている。

主人公はHalを使って翻訳しながらその形跡を追いかけて推測を深める。

他にも道具は足(宇宙船)にカメラ(偵察機)と与えられていて、用意されている箱庭そのものが調査以外にすることを基本的には抑制している。

(ただし、疲れたらマシュマロを食べる)

 

多くの人が書いているように、そうした知りたいと思う知的好奇心そのものがゲームになっている、と感じられる。

 

お、初めて宇宙来たぜ!何だあの緑色の惑星は?ひとまず飛んでこ。

→ 着陸モード...かっこいい...何だこの竜巻は!?ウワー(初回 

みたいな衝動で動く人間もループしてるから一安心な設計で、

ただそれでも知りたいと思えることに応えてくれる奥深さ、

+追いかけている対象であるNomaiも思っていたと感じられるところが非情に良い。

確かめずにはいられないのだから、しょうがない。

 

■絵的にすこなところ

・Nomaiの文字

これ映画のメッセージで見た表義文字を重ねずにブランチ切っていってる丸みが可愛い。いやあれは因果と結果の認識どうのっていう落ちだったが、Nomaiは普通に地球人と同じ思考っぽいので、文脈で枝分かれしてるんだろうけど、そこに挟まれる愛嬌や関係性にニヤリとさせられる。

 

・太陽の超新星爆発

きれい。

いつものBGM流れてる時、Chertがしょぼくれたので、他にも反応があるかと探ったらあいつしか絶望してなかった...Eskerとか口笛吹いてたぞおい。

 

・双子星

砂の推移で変わるのやべくないですか!?

1回それだけ眺めて終わりました。

 

・量子の月他法則について

観測すると云々は、僕はシュタインズ・ゲートからそういうのを知ったおっさんなので、ゲームプレイとして実際に映像として表示されている3Dオブジェクトを観測し続けなければならないというのが新鮮甚だしい。いやどうやって作ってるんだよあれ...

宇宙特有の浮遊感も相まって、見ていたものがなくなるという体験が自分はどこにいるんだろう...?という素朴な疑問に立ち返らせてくれてよい。

 

・宇宙の眼以降の演出

(作った人が)神

いやほんと始まりはインターステラーで、偵察機なくなるし、身一つで飛び込むのが怖すぎた。

真相に辿り着いた、という実感を噛み締めつつ、「観測する」ことで宇宙の終わりを見届けられる。

星々が爆発し、青白くなくなった後の孤独、

灯される新たなキャンプファイヤー(それにひとまずマシュマロ)、

気がついたら居るEskerが教えてくれる「シグナル」

 

ここで一番好きだったのは、木の上から見上げた先にある楽器を取るまでの演出。

これまで何人もが同じ光景を見上げて潰えた。

潰えたその亡骸は、未来に同じ光景を夢見た人の足場となり、果てはロケットを作って、宇宙に飛び出した。

同じシグナルに引き寄せられ、それでもを求め続けた一番このゲームらしい演出に感じられた。いや美しい。ほんと。

 

 

■褒めすぎてもアレなので、嫌いなところ

・アンコウ

許さん

 

・サボテンが砂で埋まるくだり

分からん(分からなかったのでぐぐった

 

・幽霊物質

っょぃ

 

 

◎書くだけ書いて満足したので、最後に

サントラ買って良かった。

核心である「14.3 Billion Years」は余韻を掻き立ててくれるなぁ...良き。

シグナルスコープがあまりに美しい考え方だったのもあって、正直楽器何か手を出したさがある。エアロフォンもっと手軽な値段で手を出せないかなぁ...

隻狼 -OMORO- クリア感想

修羅った心の鮮度が高いうち、書き留めておく。主に戦闘と好きなシーンについて。

なお、密林レビューで酷いのが目につくが、

おそろしい目に遭って疲れ果ててつらい思いをしたこの探索のあいだずっと現場にいたが、すばらしいとはかけらも感じなかった。自分の体験だからだ。

ショーニン・マグワイア. 砂糖の空から落ちてきた少女 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2077-2078). Kindle 版.

ってなもんで、しかしただ物語は美しいものだ。

あとは語り方ってMGS4ノベライズのあとがきで言ってた。

 

あっ、○○ENDに触れてるから、以下の通り。

 

↓↓↓ ネタバレ渓谷↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◾︎Tier

 SSS: 剣聖 

- 日にちの壁 -

S: 梟 弦一郎(3回の方)

- 2時間程の壁 -

A: 源の宮破戒僧

- 忍具やステージの攻略でどうにかなった壁-

B: 獅子猿 紫忍者 槍大将

C: その他

 

怨嗟の鬼が居ないのはブルって挑んでないからです。超怖い。

 

↓↓↓ ネタバレは既に始まっている ↓↓↓

 

■戦闘 (迷えば死ぬって耳にタコが出来たよ)

これは思わずついったーした部分ではあるが、超褒めたい。流石フロム。

ブラボはリゲインや獣性とか設定込みで面白いシステムがあったけど、スタミナが切れることとガードがないことで、結局は相手を待った方がやりやすいし、回復した方が良いゲームだったのがめちゃんこ不満だった。血に飢えたいけど飢えると死ぬところがね...

 

一転、隻狼ではスタミナが廃止されたこと。これはそうして欲しかったので1満足。

何より、体幹。これ考えた人とても偉い。

バトルバランスを調整した人も凄いんだけど、戦闘におけるリズムを能動的に作れるようになっていて、負けると悔しいんだが体幹を押し切った時の快感が素晴らしい。

(この攻撃は受ける、これは打たれる前に攻撃して、○○を誘う、これは受けると不味いから避けるetc っていう部分)

 

あるゲームで呆れた部分ではあるが、受動的な選択肢を良し、とするのが根っこの部分で嫌いなのよね…

俺はボタンを押したいんじゃ

 

あとマップ、これは隻狼が忍 -SHINOBI-であるということも含め、縦横無尽に駆け巡れるのが楽しい。

そしてステルスゲーにおいて、どういう順序で倒すか、とか戦わない選択肢を取るってのは攻略を脳裏に描いていけて、高低差のあるマップが良いんですわ。すこ。

 

◾︎好きなシーン

ちな自分はボスに挫ける旅に出たこともあって、1周目は竜の帰郷endでした。

自分を褒めたいところとしては、神隠し(((((;゚Д゚))))うわぁぁぁぁぁぁぁ)や柿の話に聖人の場所はすぐ分かったところ。なんで金剛山から落ち谷に繋がってるのに落ちるだけなのかずっと気がかりだったのよねぇ...度々行ってたらなんか蛇が居た。

 

隻腕の狼って意味だったのかーーーーーい(・∀・)

ってなりました。DMC5のネロもでしたが、義手でアクション増えるのトランスヒューマニズム感あってほんと好きなんですよね…人の限界を塗り替えるとこが粋だと思う。

 

何はともあれ一番は「桜龍」戦。あっぱれの一言。

神域に至って、東洋の竜殺しを描く。これは紛れもない神話の世界だ。ふつくしい...

腕の有無とか、設定が普通に気になるけどね。んなことぁ後で考える。

 

あと梟戦のムービー。立ち上がり影に映る刀を抜くシーン。半端ない。

何より受け止められた後の「やろうか、狼よ」のセリフの短さ。これですよこれ。

梟の技も、だったけど隻狼も会得できる技なのよね。

そういった部分に、「人を逸脱しない強さ」や在り方を勝手ながら感じており、私、非常に満足してる。何使っても勝てない奴は勝てねぇ...から旅に出て思索するのじゃ...

 

ムービーの話だと、あとやっぱり第二回源一郎戦の「たとえ一度は敗れても~」のところや、ラスボス戦の九郎様の拳を握って源一郎にセリフを放つところ。いいもの見た。

その後の「参る」からCM明け感あるように思ったのは僕だけか?

 

そうそう源の宮 破戒僧 必殺技の時に落ちてくる紅葉も黒に染まるのか、ほんとかっこよかった。

 

あとは水生村のお凛さん。

一回目は正直に知らない、といえば殺され、

二回目はあいつはやべぇ奴だからスルーしようとしたら殺され、

n回目は後ろから先制攻撃し始めました。(*´ω`*)

 

他にもあるが、目立ったところはここらへんかな?

ほぁぁぁぁぁって凧から突っ込んでくる忍者とか「お米は大事」って御子様がいうところとか「こんごぉ〜さんのぉ〜〜〜せんぽぉじぃ〜〜〜」のお婆さん。

血迷ってくれていいので、LINEのスタンプにでもしてください。

 

なお疑問点は今の所、

・源一郎から黄泉がえりを果たした一心、どういうこと?

・黒色の不死切りの名前が「開門」で赤はなんぞ?

・竜胤の力は何時からあるもので、先代はどうなったのか?

・神域の仙郷に入るところで死んでる?女性は誰なのか?

 

とか書いたらきりが無い程度に物語が分かっていない。

また〜り2週目しつつ、色々見ていきたいところ。

 

Déracinéに続いて、めちゃんこ高ぶってしまった。

Art of SEKIROやサントラ楽しみに待っております。m( _ _ )m